文書No.
980904
日本証券新聞97年9月24日
それにしても「行政改革」はいかなる存在か?今回の発表は「中間報告」といが、その性格は?メンバーが「首相の勇断」と褒めるが、誰が選んだのか?どうすべきか分からなくなったら官僚を呼んで意見を聞いて(財政・金融分離問題)、結論を出すという本末転倒。審議会方式で、官僚的で、イエスマンを集めてオーソライズしようとする「役人による役人のための役所改革」である。 そもそも審議会政治が今日の官僚政治・大きな政府をもたらした。役所が役所の考えで専ら法律をつくる。ストック・オプションのように議員立法すると審議会メンバー(法制審議会)から「不透明」という。耳を疑う。審議会こそメンバーの選出をはじめ審議経過、内容も「暗黒」である。審議会のもう一つの欠点は新聞社の論説委員などがはいっていることだ。不勉強ですべて役所のいいなり。役所の「答申案」にすべてうなずく。時には「リーク」(漏らす)してもらって「特ダネ」にする弱い立場になりさがっている。「大蔵」と「検察」がリークが最もうまい。審議会の結論は大々的に新聞に報道されるので役所は国会を通ったような気分になっている。小選挙区制を決めて選挙制度審議会は新聞社の社長ばかりだったのは記憶に新しい。中央の審議会は210あるが、同じようなものがいくつもあり、産業別にあったりするので一括して廃止するしかない。中二階の民主主義は卒業し、議会で一元的に議論すれば良い。
(四条耕三) |